2016年 WEBサイト制作費の標準は?
「ホームページ制作料金の標準はいくらか」って気になりませんか?
そもそも「標準って何だ」ってところからありますが、それでも強引に「基準となりそうな金額」を書いてみます。あくまで個人の感覚ですので、ご参考程度に。
まず、簡単な前提だけは決めておきましょう。
<前提>スマトーフォン対応を含めたレスポンシブデザインによる10頁制作とした場合
ポイントは「レスポンシブ対応」と呼ばれる、スマトーフォン・タブレットに最適化した制作方法を使うことです。
これからWEBサイトを制作する場合、どのような業種でもスマトーフォン・タブレットの最適化対応はおすすめします。スマトーフォンからのアクセス数は、想像しているより多いです。通勤・通学途中や昼休みなど、外出時に情報を調べる人も多く、10代~20代ともなると、自宅でパソコンがあってもスマトーフォンのほうを多く利用している場合があります。
【表1 価格帯別一覧表】
金額帯 | 価格 | 制作 | 価格帯コメント |
激安帯 | 10万円 ~ 30万円 | 激安会社の価格帯 | ツール活用、デザイン流用などで低価格を実現か |
格安帯 | 30万円 ~ 50万円 | SOHOや格安会社 | ツール活用、デザイン簡素化などで低価格を実現か |
標準帯 | 50万円 ~ 100万円 | 一般的なWEB制作会社 | 通常の制作 |
高額帯 | 100万円 ~ | 強気なWEB制作会社 | 付加価値を付けた制作、制作会社ブランド、営業が強い会社 |
この表ですと、標準として50万円から100万円としてます。価格の幅があるのは、CMS使うとかスライダー使うとか、プログラム作成とか色々なケースで違うからです。
ちなみに、アグリロットですと50万円 ~ 60万円程度(オプション作業にもよります)の見積となりますが、最近は50万円以内の見積を提示する制作会社も増えてきているようです。「アグリロットさんの御見積は他社の倍です」と言われる事もあります(アグリロットの「価格の意味」も、今度記事にしてみたいなと)。
低価格はデザイン・コンテンツの簡素化、お客様詳細業務把握の省略などで作業工数を少なくして実現するのでしょうが、このあたりは企業としての戦略もあるでしょうね。「安く、簡単に、沢山」もあれば「高く、丁寧に、限定的」もあります。
【グラフ1 クオリティと価格】
制作する機能が同等と想定すると、原則、価格が高くなるとWEBサイトのクオリティ(コンテンツやデザインの品質)も高くなります。
ただし、当然ながらより高い価格のほうが、より高いクオリティになっていない場合もあります。制作会社や担当者のスキル差、利益設定の違いなどですね。
このあたりは、次回の「WEBサイト制作会社はどう選べば良いの?」に書きますので、そちらを参照してください。
では、制作会社は、価格をどのように決めているか?
それは、WEB制作の原価がポイントです。
WEBサイト制作費の原価は?
まず、WEBサイト制作は、原価の大部分は人件費です。
素材やパソコン・ツール類の費用も必要ですが、大きなウェイトは占めません。
工場も高額な製造機器も原材料購入も不要なので、当然と言えば当然であり、IT系の業種はほぼ同様になります。
その人件費はどのぐらい必要かと言うと
例えば、Aさんを20代で給料300,000円とした場合、最低単価 25,000/日となります。
これは、毎月の給料が300,000円、それとは別に社会保険料、賞与、雑費、間接費などで+200,000円として、Aさんを一ヶ月働いて貰うのには500,000円が必要ということになり、500,000÷20日間 で、一日 25,000円となります。
従って、WEB制作の見積としては、作業工数がAさん一人で一ヶ月(営業日として20日間)かかると予想される場合、500,000円+利益 として見積りが作成されます。
20日間というのは、連続した日付でなくても良いのですが、今回の例で一定の品質以上とお客様要望を反映して制作するとなると、最低これぐらいの作業日数は必要となります。さらには、プロジェクトとしてWEB制作を行う場合は、作業工数に進捗管理や意識統一などの作業も必要となり、余計に日数が必要となります。
では、格安会社の30万円という見積はなぜ可能なのか?
それは、ご想像通り作業工数を短くしているからです。
ツールや既存デザイン使い回しなどで効率化し、打合せや要望反映は極力せず、10日以内で制作とできれば、利益が出せるでしょう。
簡単に言うと、クオリティが価格に影響する理由がこれです。
誤解して欲しくないのは、「低価格=悪いもの」ではありません。
集客を考えない、パンフレット的なWEBサイト制作などWEBサイトの目的次第では、低価格サイトが最適な場合もあります。
また、SOHOに比較的多いですが、価格の割にはクオリティが高いサイトを制作する人もいます。これは間接費が不要だからという点もあります。
そして、逆に言うと「高価格=良いもの」とは限らないということです。
お客様とって実際には不要な機能・コンテンツの制作費が膨大になり、本来必要なコンテンツ部分が簡素化されてしまうというケースもあります。
また、なかには利幅を大きくして、品質は標準以下なのに高価格を設定している会社もあります。
そのあたりの詳しいことは、次回は「WEBサイト制作会社はどう選べば良いの?」に続きます。